CRAN Task View: Clinical Trial Design, Monitoring, and Analysis (のまとめと補足)
タスクビューの臨床試験部分を半日本語訳しましたので、記事にしておきます。
ソースはこちら→http://cran.r-project.org/web/views/ClinicalTrials.html
タスクビュー:臨床試験デザイン、モニタリング、解析
メンテナンス者: Ed Zhang
連絡先: Ed.Zhang.jr at gmail.com
バージョン: 2010-07-07
デザインとモニタリング
blockrand
- ブロックランダム化試験の割付を行う
- PDFのランダム化カードを作る
male <- blockrand(n=100, id.prefix='M', block.prefix='M',stratum='Male') female <- blockrand(n=100, id.prefix='F', block.prefix='F',stratum='Female') my.study <- rbind(male,female) plot.blockrand(my.study,'mystudy.pdf', top=list(text=c('My Study','Patient: %ID%','Treatment: %TREAT%'), col=c('black','black','red'),font=c(1,1,4)), middle=list(text=c("My Study","Sex: %STRAT%","Patient: %ID%"), col=c('black','blue','green'),font=c(1,2,3)), bottom="Call 123-4567 to report patient entry", cut.marks=TRUE)
experiment
- 前回参照
- ブロックランダム化試験の割付を行う
- randomize(, block= )
GroupSeq、gsDesign
- 群逐次デザイン(wald先生が教科書)
- メモ:ワルド・スコア・尤度比検定(3種の検定があるけど3つともあんまり結果は変わらない)
- α消費関数に基づく
- αエラーを「消費する」という概念を利用(αエラーの概念は多重検定とかだけに応用されているわけじゃない)
- メモ:適応デザイン、adaptive design
Hmisc ldBand()関数、ldbounds
- 群逐次デザインのLan-DeMets中止境界を描く(ld98プログラムを利用、Department of Biostatistics, University of Wisconsin written)
PwrGSD
- 群逐次デザインの検出力を計算
seqmon
- 不明
- Armitage-McPherson and Rowe Algorithm(Schoenfeld (2001))
デザインと解析
clinfun
- フェーズII試験、最適・ミニマックス2段階フェーズII試験(サイモンデザイン)、毒性のモニタリングのための繰り返し有意性検定、群逐次フェーズIII試験
DoseFinding
- 用量発見試験(薬物動態試験は?)
- 多重対比試験、非線形用量反応モデル、MCP(multiple comparison procedures)デザインへの準備
- 正規性で等分散なエンドポイントに適用できる
MCPMod
- 多重比較手順(multiple comparison procedures)を組み合わせた用量発見試験
- メモ:ゲートキーピングのパッケージはあるかな?
特殊なデザインの解析
bifactrial
- 2要因、3要因臨床試験
- ブートストラップ法を使う解析もある
ClinicalRobustPriors
- 分布(事前、尤度、事後)、モーメントをロバストに計算する
- コーシー/二項、コーシー/正規、バーガー(?)/正規
- ハイパーパラメータの評価、事後分布の解析も可能
MChtest
- モンテカルロ仮説検定
- メモ:試験の設定が複雑な場合は、数式でサンプルサイズを計算するのではなくてシミュレーションで出すこともある(製薬業界)
- 2つの異なる逐次境界を比較(?)、Besag and Clifford (1991)
- P値の信頼区間も計算
speff2trial
- 2群ランダム化試験
- IPW(inverse probability weighting)
- cf:IPTW(傾向スコアの何が違うの?)
- 質的、2値エンドポイント
一般的な解析
Base
- いろいろな関数
chisq.test, prop.test, binom.test, t.test, wilcox.test, kruskal.test, mcnemar.test, cor.test, power.t.test, power.prop.test, power.anova.test, lm, glm, nls, anova
※基本的なサンプルサイズ設計はBaseのpower.t.test, power.prop.test, power.anova.testなどで十分
asypow
- 漸近尤度比を使った検出力の計算
binomSamSize
- 2項分布でのサンプルサイズ
coin
- 条件付推量
- ランダム化をやっていてもランダムサンプリングの仮定がフィットしない時など
- 並べ替え検定かな?
epibasix
- マッチング(matched pair)の解析
- 関数:diffdetect, n4means, n4props
epicalc
- サンプルサイズ設計
- 関数:n.for.2means, n.for.2p, n.for.equi.2p, n.for.noninferior.2p, n.for.cluster.2p
HH
- ae.dotplot()関数で有害事象の確認ができる
Hmisc
- 200ほどの有用な関数(osakaRのスライドシェア、林さん)
- データ解析、高水準グラフ、サンプルサイズ設計、SASデータセットの変換、欠測の補完、高度な表の作成、クラスタリング、文字列の複製、Texコードの作成、再コーディング、ブートストラップ繰り返し解析
multcomp
- 線形モデルの同時検定、同時信頼区間(GLM、GLIM、GLMM、生存時間解析)
survival
ssanv
- ノンアドヒアランス(nonadherence)への用量調整
メタアナリシス
copas
- メタアナリシスのバイアスを調整する
meta
- メタアナリシスの固定効果、変量効果
- バイアスの検定、フォレストプロット(forest plot)、ろうとプロット(funnel plot)
- ろうとプロット:出版バイアスのチェック
- 論文をテキストマイニングできないか?
metafor
- メタアナリシスの固定効果、変量効果
- 2×2表のデータにはMH、Petoの方法が利用できる
meta
- 2標本比較、累積メタアナリシスの固定効果、変量効果
- 要約プロット(summary plot)、ロートプロット
- 関連性と異質性の検定